不機嫌なアルバトロス
手が、冷たい。
冷たい、寒い。
手の先まで血が通っていないのではないかと思うほど、冷たい。
そんな自分の両手を合わせて、祈るように唇に当てた。
「ほんとに…夢みたい、、、」
最初から、いなかったみたい。
今までの時間が嘘みたい。
真っ白だ。
いやだいやだいやだ。
確かに、あったのに。
貴方と過ごした時間は、確かにそこにあるのに。
噛み締める、時間も与えられないまま。
真っ白に塗り替えられている。
私が貴方を好きなこの気持ちは―
塗り消すことなんて、
他のもので、塗り替えることなんて、できないのに。
私はそのまま、暫く動くことも泣き崩れることもできなかった。
心に穴がぽっかりと開き過ぎて。
現実を受け入れることが、できなかった。
それからどのくらい経ったのかはわからない。
案外直ぐだったのかもしれない。
「あれ?」
広いスペースに、知っている声が響いた。
いまだぼんやりとする思考で、反射的に声の主を振り返る。
「燈真…さん…」
正直、逃げたかった。
でも、それ以上に身体が重く、その場に貼りついたように動くことができなかった。
「もう、会わないと思ってたんだけど、会っちゃったね」
人の良さそうな笑みを溢す燈真を、私は無表情で見つめる。
なんで、この人はここに居るんだろうとか。
それすら、考えることもなく。
ただ、ぼんやりと見つめた。
冷たい、寒い。
手の先まで血が通っていないのではないかと思うほど、冷たい。
そんな自分の両手を合わせて、祈るように唇に当てた。
「ほんとに…夢みたい、、、」
最初から、いなかったみたい。
今までの時間が嘘みたい。
真っ白だ。
いやだいやだいやだ。
確かに、あったのに。
貴方と過ごした時間は、確かにそこにあるのに。
噛み締める、時間も与えられないまま。
真っ白に塗り替えられている。
私が貴方を好きなこの気持ちは―
塗り消すことなんて、
他のもので、塗り替えることなんて、できないのに。
私はそのまま、暫く動くことも泣き崩れることもできなかった。
心に穴がぽっかりと開き過ぎて。
現実を受け入れることが、できなかった。
それからどのくらい経ったのかはわからない。
案外直ぐだったのかもしれない。
「あれ?」
広いスペースに、知っている声が響いた。
いまだぼんやりとする思考で、反射的に声の主を振り返る。
「燈真…さん…」
正直、逃げたかった。
でも、それ以上に身体が重く、その場に貼りついたように動くことができなかった。
「もう、会わないと思ってたんだけど、会っちゃったね」
人の良さそうな笑みを溢す燈真を、私は無表情で見つめる。
なんで、この人はここに居るんだろうとか。
それすら、考えることもなく。
ただ、ぼんやりと見つめた。