Betrayer-ビトレイヤー-~嘘に包まれた気高き彼女~
屋上に響いた盛大な音と同時に、頬に走る激痛。
「千鶴……!」
亮の彼女が……私を平手打ちしたのだ。
口の中で、かすかだが血の味がする。
それくらい強く殴られた。
「千鶴」……
どうやらそれが、彼女の名前らしい。
殴られたというのに、そんなことを考える余裕があった私は、ちょっとすごいかも……
「亮に……なにするんですか……」
ふふっ……
なんだろうね、これ……
私、完全に悪役じゃん。