守ってダーリン!
それから、少しだけたわいもない話をした後で、龍平くんは事件の話をしてくれた。


昨日、午前10:30。

警察に、一通の脅迫メールが届けられた。

その標的は、私たちが訪れていた、あのショッピングモール。

『警察のみなさん、脅迫状です。

14時までにショッピングモール内にある爆発物を見つけ出し、処理してください。

そうしないと、14:01に起爆装置が発動し、大変なことになりますよ。

ただし、店内の客には、一切知らせないでください。

避難させるような真似をしたら、その時点で起爆装置を発動させます。』

これを受けた警察は、すぐさま捜査を開始した。

もちろん、ただの脅しだという可能性もあるけれど、土曜日のショッピングモールで、本当に爆発事件が起こったとしたら。

それは、多くの犠牲者が出るような、大変な事件になってしまう。

警察は、近隣の関係者フル動員で、怪しい人物の特定を急いだ。

監視モニターのチェックや店内の巡回、不審物の捜索に全力を注いだ結果、ある一人の男が、容疑者として浮かび上がった。

店内のいたるところで不審な動きをみせる、小柄な男性。

その、せわしなく動き回る様子から、時間ギリギリまで爆発物を持ったまま店内を移動し、14時直前に爆弾を設置、逃走を図るのではないか、と警察側は推測をした。
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