守ってダーリン!
「・・・まあ・・・それでも会いに来てくれて、オレはうれしかったけど。」

呟くような声で前置きしてから、市谷さんは甘い視線を私に送る。

「でもよかった。オレも、里佳さんと二人きりになりたいと思ってたから。」


(・・・!ふ、二人きりって・・・。)


「あ、こ、これ!差し入れです。マドレーヌ。」

心臓が跳ね上がり、頬が紅潮するのを感じた私は、おもむろに、手に持っていた紙袋を市谷さんにずいっと差し出す。

すると、彼は「ありがとう」と言って、その袋を大事そうに受け取ってくれた。

「この前のクッキーもおいしかったよ。

オレも、他の人がいると、あんまりその・・・お礼とか言いにくくて・・・。」

はにかむように言う市谷さんが、ちょっとかわいい。

「・・・それにしても。

里佳さんは、オレが好きだけど買いにくいものを、作って持ってきてくれるんだな。」

感心、という様子で言う市谷さん。

「ふふっ。そうですか?

堂々とお店で買っても大丈夫ですよ。今は、スイーツ男子とかいますから。」

「いや・・・そういう男は、見た目もこう・・・かわいい系っていうやつだろ。

オレは、そういうんじゃないから。」


< 128 / 330 >

この作品をシェア

pagetop