守ってダーリン!
「そんなことないですよ。

テレビだと、いかついタレントさんがスイーツ巡りしてたりしますし。」

クールな彼は、確かにかわいい系ではないけれど。

涼しい顔でスイーツを食べる男性も、なかなかステキなのではないかと私は思う。

「そうなの?・・・オレは、かなり抵抗あるけど。」

納得いかない、という顔で呟いてから、私を見るとふっと微笑む。

「どっちにしろ・・・どこかの店のものより、里佳さんが作ってくれたものが、いちばん美味いよ。」


(!!)


そう言って私に語り掛ける顔は、極上の甘さ。

「あ、ありがとうございます・・・。」

跳ねる心臓を抑えながら、私はなんとかお礼を言った。


(そうだ・・・二人きりになると、市谷さんは、結構こういうことを言う人だった・・・。)


あの事件以来、二人きりになることなんてなかったから。

久しぶりに受ける彼の甘さに、うれしいながらも戸惑ってしまう。

「あ、あの・・・どうですか?体調。」

とりあえず、照れ隠しで私は話題を変えてみる。

「大丈夫だよ。普通より、治りが早いみたいだし。」

「そうですか・・・。」

ふと、包帯が巻かれている手足を見た。

それはやはり、何度見ても痛々しくて、私の胸はぎゅっと痛む。


(私が出来ることって、何かあるのかな・・・。)


そう考えを巡らせた私は、思いついたことを口にする。

「そういえば・・・身の回りのことって・・・どうしてるんですか?」

「ああ。桐島とか、後輩が適当に世話してくれてる。」





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