守ってダーリン!
それは、ケガの具合がよくないってこと?

それとも、龍平くんが言っていたように、私が行かなかったせい?


(なんて・・・だいぶ、うぬぼれてるかな。)


どちらにしろ、看護師さんから見ても元気がないというのは、ちょっと心配になるわけで。

大丈夫だろうかと不安な気持ちになりながら、私は彼の病室へと向かった。


(あれ?ドアが開いてる・・・。)


市谷さんの病室の前で、私は一旦立ち止まる。

いつもきっちり閉まっている病室の引き戸が、10センチほど開いていた。

ノックをしようと手を胸の位置にあげた私は、何気なく中を覗いてしまい、そのままピタリと動きを止めた。

ベッドに座り、ドアの方向に背中を向けている市谷さん。

着衣のないその背中を、看護師さんが消毒しているようだった。

初めて見る火傷の痕は、思っていたよりも広範囲で、赤茶色の傷痕が痛々しく目に映る。


(あんなに、ひどかったんだ・・・。)


私を守って受けた傷。

想像よりも痛々しい傷痕に、胸が苦しく痛みだす。
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