守ってダーリン!
「じゃあ、一旦止めて。」

市谷さんは私の右手から菜箸を抜き取ると、そのままフライパンの脇に置く。

「朝から里佳の顔が見られるなんて、初めてだから。」

私の肩を抱くと、もう一方の手で私の頬に触れていく。

覗き込むように見つめた彼は、そう言ってゆっくりと唇を重ねた。

次第に深さを増すキスは、昨夜の続きをするかのような、とろけるように甘いキス。

ドキドキと、胸が高鳴る。

出会った頃は、市谷さんが、こんなに甘くて優しいひとだなんて、思わなかった。


(大好き・・・。)


彼の手が、私の腰を引き寄せる。

市谷さんの胸元に置いた私の手が、彼のシャツをきゅっと握った。

そのまま、朝が始まるのを惜しむように、しばらくの間私たちは、キッチンの中で甘い時間を過ごしたのだった。

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