元殺し屋と、殺し屋~anotherstory~
部屋を出たシュガーさんが死体屋によって連れて来られたのは、ビル内にある救護室。
仕事中にミスをして怪我をした殺し屋などが立ち寄る、学校の保健室みたいな所だった。
医者はいなくて、いるのは死体屋の1人のみ。
「何故病院へ連れて行かないんですか!?」
僕が問い詰めると、死体屋は気まずそうに俯いた。
「・・・彼が・・・シュガーさんが病院へ行くことを拒否していて。
俺も行くことを薦めたんだけど・・・。
放っておいたら、こんな弱って・・・」
病院へ行くことを拒否?
何故・・・?
死体屋が出て行き、救護室にはシュガーさんと僕のみになった。
酸素マスクをつけ、あの機械に繋がれているシュガーさん。
僕はそれを見ているうちに、涙が出てきた。
両手でパンツを握っているので、涙はパンツに吸い込まれていく。
顔を涙と鼻水でぐしゃぐしゃにしながら泣いていると、ふっ・・・とシュガーさんの目が開いた。
パッと、ベッドの隣にあるランプが点き、オレンジ色の光を放つ。
外はもう闇に包まれ、真っ暗になった救護室が、ほんのり明るくなる。
「――――――!」
急いでナースコールみたいなボタンを押そうとすると、シュガーさんの細い手が僕の手を握った。