元殺し屋と、殺し屋~anotherstory~









僕は数日後、ボスからある場所への地図をもらった。

それと、ある2つの電話番号。

よくわからぬまま電話すると、その番号は、シュガーさん・・・いや、佐藤陽也さんのご両親の家の電話番号だった。



父親は「関係ない」と言い放つと、そのまま電話を切られた。

どうやら、信じない人の方が多いであろう佐藤さんの話は、本当らしい。

病院で聞いてみると、確かに佐藤さんを治療してくれる病院は存在しなかった。

佐藤さんの父親・佐藤会長は凄い力を持つ人らしい。



もう1つの電話番号に出たのは、女の人だった。

佐藤さんが亡くなったことを伝えると、「お兄ちゃん・・・」と言いながら泣いていた。

電話に出たのは妹さんで、その後代わった母親らしき人も泣いていた。

佐藤さんも、母親に引き取られていたら、18年しか生きられない人生を送ることもなかっただろうに。




母親に伝えると、教えてくれた。

元々は医師免許を持っていながらも、病院では決して働くことのなかった佐藤会長。

しかし離婚した後は、幼い佐藤さんを“勉強”という名の鎖で縛りつけ、自分は委員会の会長になるまで実力をつけた。

離婚したことが、佐藤さんのお父さんを狂わせてしまったのだろう。




お墓の場所を教えてあげると、母親も妹さんも「行きます」と涙ながらに言っていた。





数か月後。

佐藤さんの月命日になり、僕はお墓に向かった。

佐藤さんの好きだった向日葵を手向けながら、手を合わせていると。

ジャリ・・・と言う石の音がした。









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