元殺し屋と、殺し屋~anotherstory~
澪鵺は眼鏡の奥の黒い瞳を微動だにせず、倉片先輩を見つめていた。
その瞳には・・・何も宿っていない。
光なんて注ぎ込まない、真っ黒な闇の色をしていた。
目は闇一色だけど、表情はとても哀しそう。
まるで泣くのを我慢しているみたいに・・・。
・・・澪鵺。
何故そんな哀しそうな表情をしているの?
何故泣きそうなの?
辛いことでもあったの・・・?
ふと、倉片先輩が私を見る。
恐怖に怯えた瞳をしていた倉片先輩だが、私を見ているうちに、ドンドン暗闇に染まっていく。
あのアイドル級の美少女の雰囲気は今、1ミリもない。
・・・この人、殺し屋だ。
殺し屋じゃなくても、どこか裏の世界に関わっている人。
そうじゃないと、こんな暗い瞳は持てない。
倉片先輩は私を見て、その持っていた包丁を私に振り下げてきた。
・・・って、え?
よ、避けないと!
私殺されちゃう!!
まだ何も聞いていないの。
澪鵺のコト―――――・・・。