元殺し屋と、殺し屋~anotherstory~
その瞬間。
手首に痛みを感じた。
「・・・ッ」
「あぁ悪いな。
思ったより力が入っちまった」
王子様のような笑顔を浮かべる小松恭真。
その手には小さなカッターナイフがあった。
「お前殺し屋だな。
コードネームは・・・女王か?」
「なっ!?」
ボスがつけてくれたコードネーム。
美しいあたしに似合う、とても素敵なコードネーム。
「初めまして女王様。
俺は殺し屋組織ブラックキャット17代目ボスです」
「ブラックキャット!?」
あの世界的に有名な・・・!?
それのボス!?
「じゃあ、あの女も殺し屋なの・・・?」
「知紗?知紗は違うよ。
ただ俺が殺し屋だってことは知っているけどな」
「それなのに、あんな笑顔で・・・?」
「俺も珍しいと思うよ。
・・・だから、手放せない。
俺は女王様とは付き合えません」
小松恭真はカッターナイフを仕舞いながら、笑顔を浮かべながら行ってしまった。