元殺し屋と、殺し屋~anotherstory~






次に決めたのは、久保田総司。

チャラいけど、かっこいい。

また彼女がいる。

彼女もまた、素敵な笑顔だ。




「あたし、可愛い?」

「うん」

「じゃああたしと付き合って」

「無理」

「何で?」

「オレ、女嫌いだから」

「じゃあ何で彼女がいるの?」

「あの子は特別」




あたしは包丁を当てた。

少しビビっているみたいだけど、大丈夫。




「・・・なぁお前さ。
心から人を愛したこと、ないだろ」

「なっ・・・!?」

「オレ女に関して良いことなくてさ。
オレこう見えて、女性恐怖症なんだよ。
女なんて大嫌いだった。
でも今の彼女が、初めてオレに人を大事に思うこと教えてくれた。

あんたも会えると良いな。
心から大切だと思える人に・・・」




本当に女性恐怖症なのか、呼吸を少し荒くしながら、彼は去っていく。




心から大切だと・・・思える人。




「そんな人・・・いないわよ」









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