現実は小説よりきなり




「まぁ、俺も最近知った。しかも、そのベランダの繋がってる部屋が嵐の部屋だってのは今知った」

ニシシと悪巧みをしてる子供のように笑う琉希也君。


「へっ?」

えぇっ!わ、私の部屋のベランダか!


「おい、顎外れるぞ」

ああ、驚きすぎて口を開きすぎた。

ダメダメと口を閉じて琉希也君を見上げる。


「...ビックリなんだけど?」

「ま、確かにな。もっと驚くことに、ベランダ続きの男子寮の部屋は俺のだ」

「.....」

胸を張ってそんなこと言われても、困るのですよ。


だって、それって、あれでしょ?

ベランダ使えば自由に行き来出来ちゃう感じでしょ?


......いやいや、それ、不味いから。



「これから楽しくなりそうだよな?」

ワクワクした顔するな。


「ベランダの窓の施錠はキチンとします」

これがベストだ。

ほんと、閉め忘れに気を付けよう。


暑いからって、今までみたいに網戸で寝てちゃダメだと、自分に言い聞かせる。


知らなかったとは言え、良く開けっぱなしで寝てたよ。



ゆっくりと下げた視線。

心臓は嫌なぐらいバクバクしてる。

ほんと、知らぬが仏だとつくづく思いました。



「ククク...んなこと言うなよ」

いやいや、言いますから。


「...もうすぐ紅茶入るから、向こうで待ってて」

良からぬ方向に話が向かう前に退散していただきたい。


「...ビビってんのか?」

ちょっと首筋に指を這わさないでよ。

 
「ち、違うし」

ピクッて反応する自分が嫌だ。


「なら、ここに居ても良いだろうが」

「よ、良くないかも。ほ、ほら、先に勉強初めておいて」

リビングを指差す。


「俺、何も持ってきてねぇし」

それは胸を張って言うことじゃない。


「.....」

っうか、何しに来たんだよ。


手ぶらとか意味わかりませんけど。





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