現実は小説よりきなり
HRが終わり私の席へと眞由美と加奈が駆け寄ってきた。
「嵐、凄いじゃん」
と親指を立てた加奈。
「良く言ったね」
と頭を撫でてくれた眞由美。
「ん、流石に面倒臭くなってきてたからね。思わず言っちゃった」
エヘヘと笑ったら、席の周りの子達が男女問わず口々に声をかけてくれた。
「木下さん、私達も味方だよ」
「そうだそうだ、何かあったら言えよ」
「嵐ちゃんにセコい嫌がらせとか、なに考えてんだろうね」
「くだらねぇ奴に負けんなよ、木下」
「私達も犯人見つけるの手伝うし」
人ってこんなに温かいんだね?
ほんと、胸が熱くなる。
泣き上戸でも無いくせに、涙腺が緩みそうになった。
クラスメートのほとんどの子達が口々に私を擁護する言葉をはっしてくれてて、ギャル三人組は肩身の狭い思いをしてるみたいだ。
「皆、ありがとうね。本当に心強い」
このクラスになって、初めて本気で笑った。
心から笑えたのは、皆のお陰だよ。
「嵐、可愛い」
ちょっ...と、急に抱き着かないで、眞由美。
「...ウグッ.」
首をしめないでぇ~。
「こら、眞由美、嵐が死んじゃうわよ」
「あっ...ごめん、嵐」
アハハと笑ってペロッと舌をだした眞由美は本気で悪いと思ってないじゃん
加奈が引き離してくれなきゃ死んじゃう所だったんだからね。
「んもう、眞由美のバカ力」
そう言って胸を押さえて新鮮な空気を吸い込んでる私に聞こえたのは、教室にこだまする笑い声。
私達のやり取りを皆、笑顔で見てた。
「「プハハ...」」
加奈と顔を合わせて吹き出した。
「このクラスって良いね」
笑ってる皆を見た眞由美も笑顔になる。
「そうかも。私、頑張れそう」
このクラスは、皆、温かいから。
私は教室の隅で小さくなってる三人へと目を向けた。
こちらをチラチラ見ては、苦しそうに顔を歪めてコソコソと話してる。
それか悲痛そうにみえて...。
やっぱり彼女達の意思でやったことじゃ無いんじゃないかと思えた。
真相を確かめないといけないな。
彼女達から感じる違和感に胸がざわめいていた。