【完】甘い香りに誘われて4 極道の若頭×ちっちゃな姐さん


私も慌てて入り由香里さんのぴったり横のロッカー。


服を脱ぎ始めた私が袖口がひっかかっているのを見て


「結衣、携帯放しなさいって」


「あぁ。」


「お風呂の中は持っていかなくて平気だから」


「わかってますよ」


「言わないと持っていくかと」


本当はさっきの植木さんの言葉が私の恐怖を呼び起こし


携帯を持ったまま入ろうとしていた。


だけど由香里さんが平気というのだから大丈夫なんだと思う。



キョロキョロしながら浴場の方へ入る私にクスクス笑っていたけれど


「結衣、見てすごい大きいお風呂」


「ほんとすごーい」


その瞬間もう恐怖心は消えた。


効能と書かれた文字を2人で読みながら


温泉ってやっぱり最高よねって笑い合う。





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