【完】甘い香りに誘われて4 極道の若頭×ちっちゃな姐さん


由香里さんもバスの中では話すことが出来なかった極道の話しを挙げ挨拶をし、改めて誓いを心に刻んで欲しいとお願いをしていた。


私はここでも同じように自転車の話しをした。


恥ずかしくなるぐらいみんなが真剣に聞いてくれて


その極道の契、しっかり守っていこうというのが表情を見ればわかった。



お酌にまわれば、私のいる場所では笑いが起こり


植木さんや三浦さんに助けを求めても静かに頷くばかり。


「五郎ちゃん…」


五郎ちゃんのシャツをそっと引っ張れば


「可笑しゅうて笑われてんのと違うとよ。ここにおる組長も姐さんも四郎が極道がほんまに好きなんかわかるばい。それが微笑ましくて笑ってしまうと」


「そうとー。結衣姐さん実に堂々としとるとね。それが眩しいと」


「紀子姐さんは違うんですか?」


「隠したいと思うこともあるとよ」


「それは私だってありますよ。極道が白か黒かって言われたら真黒なんですから。それでも極道には極道の仁義があります。チンピラとは違います。ね?五郎ちゃん」


そうやという言葉の代わりに五郎ちゃんの大きな手が私の頭にポンッと振って


ニヤッと笑った。





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