【完】甘い香りに誘われて4 極道の若頭×ちっちゃな姐さん


渡辺さんが私のご飯を作ったからもう少し口に入れてくれと言っていたそうだ。


確かにまだ食べられそうだ。



私は隼と一緒に部屋へ戻るとドアの前に渡辺さんの姿が見え


小走りになると


「結衣」「結衣さん!」


「え?」


「走るな」


何も全力疾走しようとしたわけじゃないのにダメらしい。


テーブルの上に食事が並べられ


なぜか渡辺さんも隼と並んでジーッと私を見る。


「あの…すっごく食べずらい」


「いないもんだと思ってくだせぇ」


「気にするな」


そう言われてもすごい視線を感じて食べずらい。


大根卸しがあって


「辛いかな…」


口にいれたら辛くない。


フッと吹き出すと「田口が結衣さんの為ならまるく卸すらしい」


渡辺さんの言葉に思わず笑い声が出てしまう。


秋刀魚は大好物。


大根おろしをのせて食べると何て美味しい。


「全然平気」


かぼちゃの煮物もトマトスープも問題ない。


ご飯は小さなおにぎりで


「姐さんはご飯のにおいがダメでした。炊きたては特にダメでしたね」


だからなんだと思う。

今日のご飯は桜エビと青菜と白ゴマで握ってあってとっても美味しい。




< 207 / 282 >

この作品をシェア

pagetop