【完】甘い香りに誘われて4 極道の若頭×ちっちゃな姐さん


「結衣、今日は六兵衛の検診だろ?」


検診を受けるのは私なのに六兵衛様が主役だ。



「うん。」


「俺も行く。何時だ?」


隼はエコーで見るのが楽しみらしい。



10:30と告げて着替えを促すとまだいいという。


「出かけないの?」


「病院行ってからでいい」


「働かないパパは困りますねぇ」


フッ 隼は鼻で笑い


「俺が実感湧くのはこんな時ぐらいしかねぇんだよ」


「そうだね」



病院まではまだ時間がある。


「ねぇ…久しぶりにボスたちのとこ行きたい」


「ひっくりかえんだろ」


「リードつけて。忘れられちゃうの悲しいよ」


隼にお願いすると仕方ねぇといいながら立ち上がってくれた。


内線で三浦さんにまで連絡するから大ごとだ。



ボスたちのところのドアを開けると


すでに三浦さんがいてボスたちはリードで繋がれた状態。


それもとっても短い。


お座りするのが限界の位置。


私の姿を見ると思いっきり尻尾を振って


走りたいのにこれなくてちょっと可哀想。


目の前に座り


「久しぶりでごめんね。覚えてる?」


順番に頭を撫でるとクーンの甘えた声を出す。


「赤ちゃん生まれたら一緒に遊んでね」


私が話しかけるとちゃんと顔を見ているからわかっているんじゃないかと思う。


無理やり、前へ出ようとすることもなく


お座りをしたままはちきれそうなほど尻尾を振る。


尻尾を切られていなくて本当に良かったと思うほど


その姿が可愛い。


順番に抱きついてもちゃんとおとなしくしていて


ちょっと舐め方は力強くて髪はフワフワ浮きあがるほどの息だけど


覚えていてくれた事が本当に嬉しかった。






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