【完】甘い香りに誘われて4 極道の若頭×ちっちゃな姐さん


「隼ぉ」


「どうした」


「破水した」


「だ…大丈夫か」


「ママが今病院に電話してる。これから行く」


「俺もすぐに行くから」


「うん」

ノックの音がすると由香里さんと三浦さんが入ってきて


「結衣さん失礼しますよ」


そう言って抱きかかえてくれた。


「なるべく動かない方がいいからね」

その間も痛みがどんどん強くなり三浦さんの腕の中で顔をしかめ続けてしまう。


「結衣さん、痛いって叫んでいいですよ」


「ダメ。一回言ったら止まらなくなりそう」


抱かれたまま車に乗ると組員さんたちに


「結衣さん頑張って」


「結衣さんしっかり」


応援されているのがわかるけどとても笑顔になれなかった。



「クーーーッ」


「お産が進むのが早いみたい」


「クーーッ」


「結衣息を吐きなさい。」


つい痛みで息を止めてしまっていた。


息を吐けば自然と吸う。


それは八重さんたちの笑いでさんざん学習していた。


「ハァ…ハァ…クーーーーッ」


「姐さん摩ってやってもよろしいですか」


今日は由香里さんが助手席に乗っている。


「あぁ。摩ってやって。三浦が摩ったら結衣も力が沸くだろうよ」


痛いお腹をそーっとそーっと三浦さんが摩ってくれた。




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