【完】甘い香りに誘われて4 極道の若頭×ちっちゃな姐さん
薄暗い庭に出ると
「結衣さんどういたしやした」
三浦さんが声をかけてくれた。
「ううん。気分転換」
「庭で自転車でも乗りやすかい?」
「うふふふ。庭でもこの際いいか」
久しぶりに自転車に乗り庭の中ではしゃぎまわった。
「乗れなくなるってことがないから嬉しい」
「しかしこのガタガタでもスイスイですね」
「当然よ」
三浦さんも後からついてきて楽しそうに笑ってくれる。
3周ぐらいしてから一緒にボスのところへ行った。
「菫ちゃんは大丈夫なんですかい?」
「隼が見てる」
私の答え方に棘があったのかもしれない。
「喧嘩ですかい?」
「喧嘩はしてない。だけど私が声かけても聞いてないから」
三浦さんはクスクスと笑い
「可愛いんでごぜぇやしょうね」
「それはわかるけど用事があるから声かけてるのに」
「そうですかい。じゃあ結衣さんはここでボスたちと存分にお遊びくだせぇ」
三浦さんと一緒にボールを投げたり
ボスの餌食になって大笑いして
心の中のもやもやはちょっと薄れた。