【完】甘い香りに誘われて4 極道の若頭×ちっちゃな姐さん
「もうべたべた…シャワー浴びよう」
三浦さんと一緒にドアから入ると菫を抱いた隼の姿。
「どこに行くか言って」
私はサンダルを脱ぐとそのまま隼の前を素通りした。
「結衣」
呼ばれたけど聞こえないふりをして部屋へ戻りシャワーを浴びた。
菫の泣き声が聞こえ部屋に入り抱き上げると
目が合った隼に向かって大声で叫んだ。
「三浦さんは私が何を思ってるか何をしてるか何を感じてるかいつも変わらずにみて理解してくれる。三浦さんの方がずっと私をわかってくれる」
そう言ったらもう涙がどんどん零れてきた。
「結衣…」
「今、私が頼れるのは隼じゃない。三浦さんだから」
隼がすごい力で抱きしめてきて
「す…菫が潰れる」
慌てて離れようとしたけれど
菫は遊んでもらってると思うのか楽しそうに声をあげて笑ってた。
「悪かった」
ポロポロと涙を零し続ける私の後頭部をそっと撫で
「三浦の方がわかってくれるなんてそんな悲しいこと言うな」
隼の声が本当に淋しそうだった。
「私が毎日何に困って何を考えどうしてるかわかる?帰ってきて菫の話しは聞くけど私の話しは聞いた?呼んだって聞こえないんだから自分からなんて聞かないでしょ」
「結衣、悪かったって」
今までの我慢が全部吹き出したように涙が零れた。