【完】甘い香りに誘われて4 極道の若頭×ちっちゃな姐さん
由香里さんも響さんもそして藤堂組の誰もが私の家族だ。
それでも悲しくて飛び出して帰る家もない。
私にとって隼がすべてだ。
藤堂の家も家族もそして菫も全部隼が与えてくれたものだ。
「私は…この家が家族なの。それでもね、隼と喧嘩しても飛びだして帰る家もないの」
叫んだら菫も泣きだし、私の涙ももう止まらなかった。
部屋のノックの音がして由香里さんの声がした。
「開けるよ」
部屋に入ると
「結衣、おいで」
あたしの手をひき部屋を連れ出した。
「三浦に聞いたから。結衣は何も言わなくていい」
そして由香里さんたちの部屋へ入ると菫を抱き、
「大丈夫だよ。びっくりしたね」
菫を宥め、そのまま寝かしつけてくれた。
一度部屋を出て
「結衣みたいに美味しくいれられないけど」
そう言って私にお茶を出してくれた。