【完】甘い香りに誘われて4 極道の若頭×ちっちゃな姐さん


「腹括れって言ったのは隼でしょ。腹括って極道の女になれって言ったのは、隼じゃないの?」


「でもな、結衣、結衣はあまりにも注目され過ぎてる。慕われ過ぎてんだ。お前に命張ると言い切る極道があまりにも多すぎる」


「姐さん冥利につきると思うわ。でも私は誰にも命なんて張らせない。私の代わりに誰かを危険に晒すことは出来ない。私と菫を守るのは隼、あなたじゃないの?」


「当り前ぇだろそんなの」



女は、母親になると強いというけれど極道の姐の私はもしかするとものすごく肝が座った部分もあるのかもしれない。



だけど絶対に隼が守ってくれるという信頼がある。


組のみんなも手助けしてくれるという信頼がある。


そして私も必ずみんなを守りたいと強く思う心がある。


それなのに、隼の世界に私がいないと感じる事の方が極道の世界にいるよりよっぽど怖くて不安で悲しくなる。



「隼の気持ちはわかった。菫を大事に思う気持ちもよくわかった」


「おい、結衣を大事に思う気持ちもだろ」


「それは、話しが別。あの態度はない」


プンッと横を向けば


「結衣、悪かったって」


「何度も無視した」


「無視してないって」


「しました」


「してねぇよ。部屋出て行ったなとかわかってるよ」


「でも声すらかけなかったでしょ」


「一度答えたらチャンスとばかりに聞いてくんだろ」


「知る必要がない事はそう言うって言ったじゃん」


「知る必要がないわけじゃないからだ」


「は?」




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