【完】甘い香りに誘われて4 極道の若頭×ちっちゃな姐さん
「結衣、戻るか」
響さんが私の肩を抱くと
「ジジィ人の女に触ってんじゃねぇぞ」
隼がその手を掴むとバシッと響さんが払う。
「なんだとごらぁ」
「ちょっとやめてってば」
本気で喧嘩になりそうで私はうろたえるばかり。
だけど歩いてきた植木さんが
「結衣さん、あっしとまいりやしょう」
そう言って手招きをするから私は植木さんの方へ駆け寄った。
「やらせておいたらいいんですよ」
「でも…」
植木さんは楽しそうに笑い、数年ぶりに見る親子喧嘩だ。
どっちが勝つかななんて呑気だった。
昔はもっとすごかった。ガラスが何枚も割れ
襖も飛び後片付けが大変だったと教えてくれた。
それでも笑っているのが信じられないが
先代と響さんの時も相当凄かったと大笑いをしている。
由香里さんが3日間、響さんの部屋へ戻れない間
毎晩毎晩乱闘だったそうだ。
「先代と響さんがですか?」
「おまけに姐さんも出てくるから組長はたつ手がないんでごぜぇやすよ」
「え?志摩子さんまで?」
「へい。指詰めたって由香里は帰さないって仰ってね」
それは何と恐ろしい会話なんだ…。
「それでどうやって由香里さんは戻る事が出来たんですか?」
「さてどうですかね。まぁそのうちわかりやすよ」
植木さんの言葉に安心したようなしないような…。