【完】甘い香りに誘われて4 極道の若頭×ちっちゃな姐さん




自転車を迎えるから早目に掃除するか。


サンダルを履いてほうきを手にするとガラガラと引き戸を開けた。



「あれ、結衣さんどうかなさいましたか」


待機場と言われる部屋から梅野さんが出てきた。



「おはようございます」


挨拶をすれば梅野さんも丁寧に頭をさげておはようございますと返してくれる。


「夜勤だったんですね。お疲れ様です」


「もう渡辺さんが見える頃だから交代の時間ですよ」


「じゃあ急いで朝食の準備しないとね」


ほうきで門の前から掃き始めると不思議そうな顔をしていて


「あ…いつもより早いのは、楽しくて寝ていられなかったんです」


「何か楽しいことがあるんですね」


「今日ね、自転車が届くんです」


「あははは。それは楽しみですね。庭でお乗りになるんですか?」


やっぱり私が外へ自転車で出るというのは考えつかないらしい。


だけど広い庭だからといってこの中で自転車に乗って喜ぶと思われるのも悲しいものがある。



「コンビニまで行くんですよー」


「わっ。良かったですね」


私は、はいと返事をしながら可笑しくて仕方ない。


ものすごい一大イベントのような感じで掃除をしながらも笑いが止まらない。





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