【完】甘い香りに誘われて4 極道の若頭×ちっちゃな姐さん


漕いでいてウフフフと笑ってしまう。


「結衣さん、先に本屋へ行きやしょうか」


植木さんが少し振り返って声をかけてくれたので


お願いしますと返事をして


「三浦さん、先に本屋です」


「へい」


そんなやりとりも自転車だとなんて楽しいんだろう。



当初の目的地のコンビニはあっという間に通り過ぎ


ほんとここまでだったら淋しかったかもしれないって


本屋という少し先まで行ける私は思った。



信号で止まった時は3人でクスクス笑い


車だとあっという間についてしまう本屋さんへも自分の足で漕いで


向かっている事に充実感さえ感じる。



それでも10分ぐらいの出来事で


自転車を止めると鍵を抜くのさえ嬉しい。


まだ2つついたままだったのでそのままバッグに入れようとすると


「結衣さん」


三浦さんが手を出したのでひとつを三浦さんに渡した。


「三浦さん」


真似をして手を出したけど


三浦さんの鍵はくれなかったから1人で笑った。






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