鬼上司と私のヒミツの関係
「森っち、隣いい?」
そう言ってビールの入ったジョッキと枝豆持参で声をかけてきたのは三歳年上の藤原加奈さん。
藤原さんは私のことを“森っち”と呼ぶ。
「あっ、どうぞ」
「ありがと」
よろけながら隣に座る。
どうやら、かなりお酒を飲んでいるみたいだ。
「森っち聞いて~。アタシの彼氏が浮気してるっぽくてさぁ……」
と、愚痴のオンパレードが始まった。
こういう時は、まともに相手しても仕方ない。(藤原さん、ごめんなさい!)
私もだいぶお酒がまわり、適当に相槌を打ちながら話を聞いていた。
「アタシって彼女がいながら他の女と出掛けるなんてあり得ないっ!」
ドン、とテーブルに空のジョッキを置くと枝豆を摘まみピュッと口に入れる。
「森っちだってそう思うでしょ。あ~飲み足りない。幹事さーん、ビール注文して」
左手をあげ幹事の徳田さんに声をかける。