生徒だけど寮母やります!⁑
実際、男子寮Bの個室は広いし出来ないこともないけれど
なんてことを景は考えていると突然、真剣な表情で鈴菜がこちらへ駆け寄って来た
景がライと一緒にいる時にはあまり話しかけてこない彼女だが、その焦った様子からして今回は別らしい
表情だけで景が「どうかした?」と伝えると、鈴菜は少し小さめの声のトーンで話し出した
「なんか5組に生徒会の人たちが来てんねんけど?もしかしてあれ景が言うてた男子寮Bの伊吹君......だっけ?を強引に勧誘してくる人たちやない?」
「生徒会.......!?」
景はその言葉に少し動揺しながらも、
体は勝手に動いていた
机に手をついて立ち上がり、今にも駆け出そうとした景の腕をライが掴む
「.......!!」
「......でしゃばんなよ」
短くそう忠告したライを呆然と見る景をおいて、ライは至って冷静に5組へと歩いて行った