生徒だけど寮母やります!⁑
「なんや心配でしょうがないって感じやな」
「え?」
教室を出て行くライの背中をニヤニヤ笑いながら見送る鈴菜に、景は困ったような顔をした
「だから、あいつ景が巻き込まれないように忠告したんやろ?愛やなぁ」
いじわるな顔で自分を見る鈴菜に、景はごもごもと口ごもる
「い......いつも私がでしゃばってライが私を助ける羽目になるからだよ......」
例えばあの時でしょ、あの時もでしょ......
色々と思い出しながら景が曖昧に答えると、鈴菜は何もかもを分かっているような顔で笑った
「行ってき、景」
「鈴菜ちゃん......」
やはり鈴菜には勝てない
「う......うん」
景は諦めたように頷くと、ライを追いかけて教室を出て行った