僕らのはなし。①
席に戻ると、星野がウトウトしてるみたいで、様子も変だ。
「どうした?
おい、星野。
どうしたんだ??」
星野に聞いてみたが、今にも寝てしまいそうでカウンター内に居る店員に聞いた。
「お客様がこちらを。」
そう言って、店員が手で示したグラスを取って匂いを嗅いでみるとお酒の匂いがした。
「これ飲んだのか?」
「はい。」
「おい、起きろって!
星野??」
少し呆れながらも、少し強めに揺らすと、目を開いた。
「あっ、伊崎だー‼
何ー??」
少し語尾を伸ばしながら、珍しく俺に笑顔を見せながらそう答える星野。
「大丈夫か?」
「うん、うん大丈夫。
問題ないない!!」
そう言いながらも、椅子から落ちそうになってる星野を放っておけず支える。
「危ないだろ?」
「うんうん。
ごめんねぇ~。
あっ、ピアノだ~!!」
俺の言葉にもまだ酔った状態で答え、たまたま目に入ったピアノに向かって立ち上がりフラフラと歩いていってしまった。
心配になり、追い掛ける。
転ける事なく、何とかピアノの椅子に辿り着くと、座ってピアノを弾き出した。
何となくアップテンポなんだけど、どこか悲しげなメロディー。
弾いてる姿がまた綺麗で、見惚れた。