sEcrEt lovEr
自転車で数十分。ここまで来て帰るわけに行かない!

「あ、あのっ!ここ、いいですか?」

穴が空くほど本とにらめっこしている男の人の前に荷物を置く。

「あぁ、どうぞ」

…!!

ニコリと微笑んだ彼の顔に衝撃を受けてしまった。



「ゆーやぁぁ!!」

翌朝、学校に着くなり あたしは悠耶の胸に飛び込んだ。

ふらつきそうになる悠耶。

でもそれ以上に話したい気持ちが上回ってしまう。

「昨日ね、運命の出会いしちゃったぁ!!」

「出た、織依の一目惚れ。先週、失恋したって凹んでたばかりじゃない。切り替え早すぎ…」

「呆れてる?」

「そうねぇ。でも明るい織依の方が何倍もキラキラしてて大好き」
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