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再び目が覚めた時は ソファーで横になっていた。

そういえば悠耶さんと話してる最中に息苦しくなって…

「ちょっと何で連れてきたのよ!?」

「連れてきたんじゃなくてついて来たの!」

玄関が騒がしい。誰か来たのかな…

足音がこちらに向かって近づいてくる。ドアの方に目をやると

!!

「…you’re my angel」

見知らぬ外人さんと目が合った。

「おい、おっさん!それには手出すなよ!!」

貴が無理やり間に割って入る。

「Go back to the hotel! ASAP!」
(ホテルに戻れよ、今すぐ!)

甲ちゃんも珍しく感情剥き出し。

英語だから何を言ってるかまでは分からないけど…

「もしかして… お父さん?」

直感的にそう思った。

「Yeah, that’s right!ワタシ、パパサン デス。ヨロシクネェ、angel」

大きな手に半ば強引に握手される。

いや、握手と見せかけてあたしに何かを握らせた。

「よろしくすんなよ…」

今は“手の中の何か”のことは話さない方が良さそう…

あの話を聞いてなければ、楽しそうな人て素直に思えたのかな。
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