奥様のお仕事
体がふわりと宙に浮いて 驚いた。


「あ・・・・・」

浩一郎にお姫様抱っこされていた。

「風邪ひくよ ごめん 俺 ベット占領してたから
寝るとこなかったんだね」


「いえ・・・・って今 何時ですか?」



「一時・・・・ごめんな・・・・・
全然気がつかなかったから 寒かっただろう」


確かに体がブルッとなった。


「え?じゃあ私ったら二時間近くソファーで寝てたんだ」


夜景を見ていたはずだったんだけど
いつの間にか眠ってしまったんだ。


「うさぎちゃん 風邪ひくなよ」


ベットの上に転がされた。


「あったか~~い」


「体冷えてるだろうから 俺の熱であったまったとこで
寝るといいよ」


柔らかいタオルケットをかけてくれた。


「おやすみ」


浩一郎は 別のタオルケットをかけて背中を向けた。


「おやすみなさい・・・・」


その上から かけられた掛布団は二人で使う布団のようだけど
ちゃんと別のタオルケットが用意されていて

ベットの中に境界線を引かれたようだった。


さっきまで寝ていた浩一郎のぬくもりの上で
私はすぐに 意識を失っていた。


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