この気持ちをあなたに伝えたい
「・・・・・・礼雅、少しは心配してくれてもいいだろ？」

　それを聞いた途端に美鈴達が反応した。

「最愛、礼雅さんの恋人になったの！？」
「本当ですか？　礼雅さん！？」
「うん、やっとだよ。ね？」

　礼雅は首を可愛らしく傾げて、にっこりと最愛に笑った。最愛は苦笑いを浮かべるだけだった。

「あたし達は向こうへ行こう？　二人の邪魔をしたら駄目だから・・・・・・」
「そうだね・・・・・・」
「せっかくだから、みんなで食べない？」

　礼雅に二人の分も奢ることを言われて、彼女達の足が止まった。

「本当に？」
「いいんですか！？」
「もちろん！」

　深香は奢ってもらえることや最愛と礼雅から話を聞くことができるので、大喜びだった。
　最愛と礼雅は荷物を下に置き、二人に席を譲った。

「礼雅さんの隣に行きなよ」
「あぁ・・・・・・」

　美鈴に促され、最愛は礼雅の隣へ移動した。お互いの肩が触れそうなくらいに距離が短くなった。
　礼雅と目が合った瞬間、優しく微笑むので、最愛は礼雅から目を逸らしてメニューを開いた。

「見せつけられている」
「最愛がこんな顔をするなんて・・・・・・」

　最愛が顔を上げて、二人の顔を見る。

「二人して何をコソコソ話しているんだ？」
「な、何も・・・・・・」
「気にしなくていい」

　礼雅はしっかりと聞いていたので、くすりと笑った。その笑顔に美鈴も深香も見惚れていた。
　四人が注文してから、ずっとお喋りをして、料理ができるまで時間を埋めていた。最初は最愛の説教の続きと礼雅に最愛を見張るように頼んでいた。
　その後は恋人同士になれた感想やこれからしたいことについて話をしていた。
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