この気持ちをあなたに伝えたい
 次の日は休日で何事もなく過ごすことができた。
 日曜に一人で出かけて、現在電車で二十分かけて、買い物へ行っている。いつもと違う通りを歩いていると、書店があった。自分が買うものは小説で、母は漫画を買っていた。
 その書店は地下の一階と二階にあって、一階はコミックを置いていて、二階は単行本や雑誌、料理の本などが置いてある。漫画も好きなので、まずは一階から入ってみることに決めた。奥へ進むと、文庫本も棚に置かれている。気になったものを次々と読んでいくが、どれも気に入らなかった。右側に少女コミックがたくさん置かれているので、そこまで行くと、一部試し読みをすることができる本があったので、それを手に取り、読んでみる。絵が綺麗でストーリーも面白かったので、その本を買おうとしたのに、本棚のどこを見ても、それが見つかることはなかった。
 仕方がないから、他の店へ行くことにした。この書店より大きい書店だったら、目的の本を見つけるための機械が設置されているので、時間を無駄にしなくて済むから。
 だけど別の書店へ行く前に二階へ向かうと、ずっと前に単行本で買った本が文庫本として売られていた。文庫本だったら、持ち運びがしやすくて、どこへ行っても読むことができる。それに安い。
 今更後悔しても遅い。溜息を吐きながら、別の小説を読んだ。一時間かけて何冊も読んだが、欲しいものが見当たらず、別の書店へ行くことにした。十分歩いていくと、知っている書店に着いて、コミックが置いてあるところへ向かった。本当は機械を使いたかったが、どの機械も他の客が使用中だった。
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