この気持ちをあなたに伝えたい
しかし、最愛は恐怖の映像を観ることができないので、ずっと目を瞑っていた。
悲鳴や大きな物音が鳴る度に全身を震わせていて、礼雅はそれをちらりと見ながら、アイスカフェラテを飲んでいた。
映画が終わって、外へ出たときには最愛は汗を掻いていた。
「あんな涼しいところでそこまで汗を掻けるんだな?」
「そりゃあな・・・・・・」
最愛はハンカチで頬や額などを拭いている。
「映画館だけあって、迫力がすごかったからな」
「・・・・・・よく言うな。ほとんど観ていなかっただろ?」
「あんな恐ろしいものを観ることなんてできない!」
無意識に最愛は早歩きになっていた。最愛について行くことくらい、礼雅にとって何の問題もなかった。
外へ出ると、明るくて、最愛は何度か瞬きをした。
「ちょうどいい時間だな。何か食べに行くぞ」
「映画が終わる直前になって、チキンナゲットを食べていなかったか?」
「食べていたな」
てっきりすぐに食べるのだと思っていた最愛の予想は外れ、映画が終わる前に礼雅はチキンナゲットを食べていた。
チキンナゲットを食べて、少しはお腹が満たされたはずなのに、何か食べたいものがあるのか、エレベーターを使って、飲食店が並ぶ階まで行った。
「何が食べたいんだ?」
「今日は俺が選んでいいのか?」
「構わない。好きなところへ行って」
今まで何度も礼雅と外食をしていて、最愛の希望の飲食店ばかり連れてもらっていた。
「だったら、激辛の店にでも・・・・・・」
「却下に決まっているだろう」
食べる度に唇が腫れ上がってしまう。それを食べ続けても、美味しさや楽しさを感じることはできない。
悲鳴や大きな物音が鳴る度に全身を震わせていて、礼雅はそれをちらりと見ながら、アイスカフェラテを飲んでいた。
映画が終わって、外へ出たときには最愛は汗を掻いていた。
「あんな涼しいところでそこまで汗を掻けるんだな?」
「そりゃあな・・・・・・」
最愛はハンカチで頬や額などを拭いている。
「映画館だけあって、迫力がすごかったからな」
「・・・・・・よく言うな。ほとんど観ていなかっただろ?」
「あんな恐ろしいものを観ることなんてできない!」
無意識に最愛は早歩きになっていた。最愛について行くことくらい、礼雅にとって何の問題もなかった。
外へ出ると、明るくて、最愛は何度か瞬きをした。
「ちょうどいい時間だな。何か食べに行くぞ」
「映画が終わる直前になって、チキンナゲットを食べていなかったか?」
「食べていたな」
てっきりすぐに食べるのだと思っていた最愛の予想は外れ、映画が終わる前に礼雅はチキンナゲットを食べていた。
チキンナゲットを食べて、少しはお腹が満たされたはずなのに、何か食べたいものがあるのか、エレベーターを使って、飲食店が並ぶ階まで行った。
「何が食べたいんだ?」
「今日は俺が選んでいいのか?」
「構わない。好きなところへ行って」
今まで何度も礼雅と外食をしていて、最愛の希望の飲食店ばかり連れてもらっていた。
「だったら、激辛の店にでも・・・・・・」
「却下に決まっているだろう」
食べる度に唇が腫れ上がってしまう。それを食べ続けても、美味しさや楽しさを感じることはできない。