俺は、危険な彼に恋をした。
「俺は、洸…お前をココに連れてきたのには理由が有る。それは、1つの約束とも言える。」
「約束……?」
約束って何だ?
「洸、お前の父、日向 和樹さんは日向家当主極道一家の若頭で有る四代目様で有った。」
「は?え?」
俺の親父が?
いま…何て言った?
「ご、ごく…どう?」
「そうだ、鈴音家と日向家は代々から関係が親しく有った仲。俺も、随分お前のお父さんには世話になったもんだ 。」
「………しらない。全然しらない!」
「しらないのも当然だ。美奈さんと出逢い結婚して極道として生きるより普通の生き方を選んだお方だ。極道だった何て洸に言うつもりきっと無かっただろ。」
「何だよそれ…有り得ないだろ…親父が極道だったとか嘘だろ…か…母さんはしっていたの?親父がその…極道だったのを。」
「しっていた。それでもって気持ちが美奈さんには有ったんだろ……しかしいくら極道の肩書きを捨てたからと言っても極道の刻印は消えぬもの。背負うものだからな……。俺が、和樹さんと最後に会ったのは、洸がまだ、中学3年の頃…そう、あの事件がおこる前日の出来事だ。」
「……えっ!?」
それって……
あの日の前日?
「ここから先は、お前が冷静で居られるかわからないが聞くか?」
俺は、しらなかった。
親父が、極道だった事。
母さんが、親父が極道でもそれでも好きで居た事。
何もしらずに一緒に居た俺。
俺に問い掛けた璃空さんの目をぐっと強く俺は、見詰めた。
「俺は、最後まで聞く義務が有る。だから、話してくれ。」
「そうか、並ば全てをお前に話そう。」
「…………っ。」
あの日の出来事に、一体どんな繋がりが有ってどんな真相が待ち受けているのか……。
一体あの日におこった事件に何が隠されているのか、俺はしらなければならなかった。
「あの事件がおきる前日、和樹さんは俺の所へとやってきた。そして…俺に大事な話しがあると言ってきた。」
「それって……」
「約束…それは、和樹さんと俺が交わした約束の事だ。」
「……………。」
親父と、璃空さんが交わした約束。
そして、璃空さんに話した大事な話し。