Amarosso~深い愛~を召し上がれ♪

    *


ダバリードに入るにあたって、あの男の言いなりになっているわけでは無かった。


何事も経験とは思ったから、仕事の内容には注文はつけなかったが、周囲を固めるメンバーは要望を通した。


あの男のスパイと一緒に仕事をするのはごめんだ。


それに寝首を掻かれるのも避けたい。


だから一番身近な秘書には大学の同級生を引っ張った。


仕事は当然だが多忙を極めた。


だが、向いているのは否定できなかった。


社会人としての日々の時間は充実している。


そう。


仕事もプライベートも。


食指が動いた女に拒否されることはなかった。


そんな毎日が普通になりつつある時。


気づいたのは車に乗ってからだった。
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