Amarosso~深い愛~を召し上がれ♪
「じゃあ、ホテルに迎えを出すから。
7時でいい?」
「うん。大丈夫かな」
「水井は誘わないから。
野郎と食べるのは仕事だけでいい」
「相変わらずだねえ」
「お互い様」
旨い料理という話に心動かされたのを、電話越しでも察知した怜士は言い返して、電話を切った。
“うまいものを作るシェフをみつけた”との言葉だったから、てっきり麗華はレストランに行くのだと思っていた。
7時にホテルの前につけられた車体の長い車に乗り、降りたそこは新しくできたアパートメントハウスにしか見えない。
個人の家でやっているレストランだろうか。
執事らしき外見の男に案内され、エレベータの上層階にたどりつく。
うやうやしく開けられたドアをくぐると、そのまま背後で閉まった。。
「えーと」
一人残され呟くと、スマホが鳴った。