予想外の恋愛
「あの…話って」
私がそう尋ねた瞬間、ドアを無理矢理開けられた。
「わっ!ちょ、ちょっと!」
「どこで話させる気だお前は。入るぞ」
「ま、待って待って!何勝手に…!不法侵入!」
「お前だって俺の部屋入っただろうが!」
「それとこれとは別でしょ!?」
「がたがたうっせーな…」
勝手に部屋の中に入った朝田さんが靴を脱ぎ、唖然とする私の横を通り過ぎて奥へと進んでいく。
確かに横暴で自分勝手なこの人を好きにはなったけどこれはやり過ぎじゃないのか。
「…わりとキレイにしてんだな。意外」
「私のことどんな奴だと思ってんですか!…もう、すぐ帰ってくださいよ…」
こうやっていつも結局は私が言いなりになるのだ。もう何を言っても無駄なことはわかっている。
とりあえず来てしまったものは仕方がない。
二人分のコーヒーを用意して、テーブルに座る朝田さんのもとへと運んだ。
「さんきゅ。あれ、お前………」
「え?」
朝田さんが二つのカップをじっと見て、言葉を詰まらせた。
「どうかしましたか?」
「…いや、なんでもねえ」
「はあ」
歯切れの悪い声でそう言った朝田さんは、あぐらをかいてコーヒーを飲んでいる。
朝田さんの話は…正直聞きたくない。
だけどこの人は話し終わるまで帰らないだろう。
彼女がいる人と自分の部屋に二人きりというのは、あまり良いことじゃない。
つまり聞きたくない話を、私は早く聞いてしまわないといけない、ということだ。