予想外の恋愛
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(もう、なんで出ないの)
一度だけ行った記憶を頼りに、朝田さんの住むマンションの下に着いた。
電話をかけてもまた話し中のようで、出ない。
やっぱり家には帰ってないのかもしれない。
そんな不安が頭をよぎり、ブンブンと首を振った。
いなくても、帰ってくるまで待つつもりだ。いつも私ばかり横暴な態度に振り回されてきたのだから、私だってこんな時ぐらい我が儘になっても許されるだろう。
エレベーターに乗り、10階のボタンを押す。
確か1002号室だったはず。
エレベーターで上がっている途中も、ずっと電話をかけた。
誰と何をいつまで喋っているのか、やっぱり繋がらない。
10階に着いてエレベーターから降り、右手に携帯を握りしめたまま1002号室の前まで歩く。
大きく深呼吸をして、インターホンを…
押そうとしたところで、目の前のドアが勢いよく開けられた。
「きゃっ!」
「おわっ!」
危うく顔面をぶつけるところだった私は咄嗟に後ずさった。