予想外の恋愛
好きな女、という言葉にドキドキした。
昨日は聞けなかった本当のこと。それが何なのか、朝田さんの口から聞きたい。
「で?お前の話って何なの」
ニヤニヤしながら朝田さんがそう聞いてきた。
この顔、絶対私の気持ちを知ってる。
わかっていて私に言わせたいに決まってる。
悔しいけれど、私だってもう我慢の限界だ。
朝田さんといつまでも今のままの距離感じゃ満足なんて出来ない。
「ーーー昨日、好きな人に振られたって言ったのは私の勘違いでした」
「ああ」
「好きな人に…彼女が出来たって思ったの。だけど実際は違うくて。だからまだ振られてなくて」
「あー、そうなのかー」
む、ムカつく…。
この男、こんな時まで面白がっている。
「すっごく口が悪くて態度がでかくて性格も最悪な人なんだけど」
「おい」
「だけどすっごく好きで。振られたって思って目の前で泣いちゃうぐらい、本当に大好きで…」
「………」
今までのことが頭の中をよぎった。
耳元で囁かれたこと、
一緒にデートをして食事をしたこと、
キスされたこと、
「一緒にいるとドキドキして仕方なくて、だけど落ち着いて………」
名前を、呼ばれたこと。
「ナギサ」
優しく腕を引かれ、朝田さんが私の背中に手を回して…。
ぎゅっと、強く強く抱きしめてくれた。