予想外の恋愛
「面白かったね、映画」
「はい!あのラストシーン、主人公が自分を犠牲にしようとしたところでドキドキして、ちょっと泣きそうになりました」
「俺も感動した!でもそれよりナギサちゃんが、爆発シーンの度に隣でビクってしてるから面白くて」
「え!?も、もう!」
ははっと笑う中島さん。
その笑顔は、普段スーツを着ている時には見られない表情のような気がして、少し得をした気分になった。
「ナギサちゃん、この後は用事ある?」
「いえ、特には…」
「じゃあちょっとお茶して行こうか。この近くにお洒落な喫茶店あるんだ」
「はい!行きましょう!」
まるでデートだ。
駅で待ち合わせして、映画を観て、喫茶店に行くなんて王道すぎるデートコース。
こんな風に男の人と出かけるのは久しぶりで、初めは少し緊張していた。
だけど中島さんは多分、私が気を使わなくていいような雰囲気にしてくれている。
この人といると、とても心が穏やかになる。