予想外の恋愛
ふいに、中島さんの目が真剣なものに変わる。
その視線は私になにかを訴えかけているようで、今日中島さんと会ってから初めて居心地の悪さを覚えた。
「…まあ、いいか。今日俺が言うのはここまで。ナギサちゃん、コーヒー冷めちゃうよ?」
「え?あ…」
慌ててカップを持って口に運んだ。
それを見た中島さんは、フッと笑う。
さっきまでの雰囲気が嘘のように、いつも通りの優しい顔をした中島さん。
これ以上何かを聞けるわけもなく、私の心はすっきりしないまま。
なんだかすっかり彼のペースだ。
これが大人の男というものなんだろうか。
それに付いていけない私は、まだまだ子供なんだろうか。
自分では、もう私も大人というものになったと思っていた。
だけどまだつま先を突っ込んでいるだけかもしれない。
そんなことを思いながら、目の前の人を見つめる。
やっぱりかっこいいその顔は、すべてを悟ったような顔をしていた。