予想外の恋愛
「今日は楽しかったよ。来てくれてありがとうね」
「はい!私こそありがとうございました」
喫茶店を出て、二人で駅までの道を歩く。
結果的に、思わぬ形で始まった今日のデート?はとても楽しかった。
これまでは知らなかった中島さんの一面を見れたし、自分の中島さんへの気持ちを明確にすることが出来たように思う。
「また機会があったら一緒に出掛けようね。これからもカフェにもお世話になるし」
「いつでもお店に来てください。あ、じゃあここで大丈夫ですので」
「わかった。気をつけて帰って。じゃあね」
駅まで送ってくれた中島さんの背中を見送る。
本当に、顔も性格も身長も私の理想のタイプの人。
だけどおそらく、もう今日のようなデートをすることはないだろう。
家に帰り、携帯の電話帳から要注意人物を探しだした。
自分から電話を掛けるのはものすごくためらわれたけれど、掛けないわけにもいかないので発信ボタンを押した。
「はい」
「もっもしもし?」
「なんだよ、もう帰ってきてんのか」
心底面白くなさそうにそう言った朝田さん。
その顔が容易に想像できてしまう自分に、慣れとは怖いものだと思った。
「あの、嘘ですよね」
「なにが」
「今日、映画行けなくなったって。嘘なんでしょ?」
「あー…」
そう言って少しの間黙る朝田さん。
そして。
「お前今どこにいんの」