予想外の恋愛
「いや、…それは違うだろ。いやいや無い無いありえない。じゃあ…」
「…?」
何を考えてるのだろう。
その表情から考えを読み取ろうと、朝田さんの顔を覗き込んだ。
するとそれに気付いた朝田さんがハッとして、露骨に顔を逸らされた。
…悪かったですね、嫌いな女が顔覗き込んで。
「信じてくれましたか」
朝田さんはふーっと大きく息を吐き出して、頭をわしわし掻きむしった。
「…本当に違うんだな?」
「だからそう言ってるじゃないですか」
「……わかった」
そうしているうちに、車がどこかに停まった。
「ちょっと待ってろ」
私を車内に残し、朝田さんは降りてしまった。
その隙に車内を見渡してみる。
…女の人が乗った形跡はない。
朝田さんも見た目はまあ男前だし、会社ではすごくモテると聞いているけど、彼女いないんだろうか。
まあ、いようがいまいが私には関係のないことだ。
朝田さんが戻ってきて、降りろと言われた。
外に出てみるとそこは小高い丘のようなところで、見上げると無数の星が瞬いていた。
「わあ…きれい」
「ほら」
「わっ」
朝田さんが何かを投げてきた。
慌てて受け止めると、缶コーヒーだった。
びっくりして隣を見ると、なに食わぬ顔で自分の分のコーヒーを飲んでいる。
「あ、ありがとうございます…?」
「ん」