予想外の恋愛
「なんか今日、変」
「…なにが」
「朝田さんが、今日は変です」
「うっせ。…気のせいだろ」
絶対に気のせいなんかじゃない。
じゃないと私のこの気持ちに言い訳が出来ない。
星を見上げるその横顔が、ちょっとかっこよく思えてドキドキしてしまうなんて。
どれくらい二人で空を見上げていただろうか。
朝田さんが帰るか、と言うまで、時間を忘れていた。
行きと同じように助手席に乗り込み、通り過ぎる街並みを眺めた。
きっちりと家まで送ってくれた車の中。
私の頭では、さっき名前を呼んでくれた朝田さんの声がずっと残っていて…。
中島さんに呼ばれる時とも、近藤くんに呼ばれる時とも違う、不思議な感覚に戸惑っていたーーー。