Bad Voice

――――ガチャ――


「晃介?こんなとこでなにしとんね…ん!?」

何も知らずに
匠海がやって来た
俺の状態を見てただ事ではないと思ったんだろう
いっきに戦闘態勢にはいる匠海。

「お前、誰や?」

匠海は、俺に注射器を突きつけている
男に向かって勢い良く話し出す

「君の相手は僕じゃないよ?」

そう言うと男は
ある人物の名前を呼んだ
それとともに窓からもう一人出てきた


…女だった

「は?女?」

匠海は呆れた様子だった
女ごときに殺られるとは思っていないのだろう
でも…

こいつは違う


「ちょ、ま、っ」

――――――ガンッ――

鈍い音と共に匠海が倒れた
女はため息をついていた
そして、めんどくさそうに紙をおいた

こいつは、桃菜って言う女……
空手の大会で全国優勝したほどの実力者


「次は晃介だよ…?」

俺は息を呑んだ
とうとう殺される
信じた相手に殺される
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