いつも恋して・・・
いかにも自分には話がないと言った言い方をした。


「最近・・・」


会長は少し言葉を詰まらせて、


「まだ見つからないのか・・・」


スミスとの契約で世話になりながら廉との仲を引き裂く結果になってしまったのが自分が原因であっただけに、


息子の脱力した姿を見ているのが辛かった(-0-;)


「探しています・・・」


廉は下を向いたまま答えた。


「・・・・。」


「あきらめられないのか・・・・?」


廉は父親のその言葉にグッと目を上げた。


まるでアナタには言われたくない!!


と言った目。


「ワシが山内さんを追いやったのは事実だが、最後には彼女の意思でお前の元を去ったじゃないか#」


「それでもまだ・・・お前は彼女を探し続けるつもりか・・・=3」


「・・・・。」


何を言われても梨佳子を探す事をやめる気は毛頭なかった。


「お父さんっ・・・会長も梨佳子の存在がどれほどのものか目の前でで見たじゃないですか!!」


会長には大きな声で意見する事などしない廉も梨佳子のことになると熱くなってしまう。


「本当ならば私が探しに回りたい所です(ー”ー#)」


「お話がそれだけならば失礼します」


廉は父親の返事も何も聞かないまま、目も合わさずに部屋を出た。



バタン=3


廉は社長室のドアを思い切り閉めた。


周りの秘書がビクッするくらいの勢いだった。


八方塞の状態にイライラはつのるばかり・・・

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