《大.落》♥ やらかしちまって!〜眠り姫★
程なくして、末子に手鏡を持たせる歩。
「ほら、出来たよ。元が良いからさ〜末子ちゃん、ちょーかわい〜」
「わぁ〜、おにいさん、ありがとう!」
まるで、悪者に囚われていた子供が、戦隊ヒーローにいう台詞みたいだった。
ーーー良かったぁ。末子、喜んでくれて。
一子は、飛び跳ねるようにして喜ぶ末子を見て自分も嬉しくなっていた。
「一子ちゃん、末子ちゃんの髪、俺に来月もカットさせてくんないかな?」
カットクロスをたたみながら、歩が一子を見た。
「え、でも……」
戸惑っていると、歩が笑顔になって一子の頭にポンと軽く手を置いた。
「心配しないでいーから。俺、あんなに喜んでもらって、ちょー嬉しーからさ。来月も末子ちゃんの喜んでくれる顔がみたいだけだし」
「でも、歩さんにご迷惑ばかりで。それじゃあ、悪いですから……」
「迷惑? 全然だよ。んーそーだな。気になるなら、イモ天をまた食べさせてよ」
「そんなんでいいんですか?」
「もちろん! そんなんがいーの」
歩がポンポンと一子の頭を軽くたたいた。
「でもさー来月は」二人の会話を聞いていた三津子が話に入って来ようとしていた。